木下斉氏が書かれている本を何冊か読みましたが、補助金を目の敵にしているのがよくわかります。その考えはよくわかります。
私自身も補助金申請の支援を仕事をすることはありますが、補助金の取得、事業自体を止めた方がいいのではとアドバイスをすることもあります。
実際に商店街に補助金が必要かどうかという議論については、商店街に限らず、モノづくり補助金などほとんどの補助金は不要だというスタンスです。儲かるなら借入でやればいいと思いますし。
一方で、補助金はかなり役立っていた面もあります。補助金はスタートアップには非常に有効だからです。特に過去においてはほとんどの企業がスタートアップだったわけですし。だから、補助金については現在だけで語るのはちょっと酷いのではないかとも感じています。
過去の街においては商店街というものがスタートアップとして費用対効果も高かった。そして 調達部門として、エンターテイメントのとして、宣伝媒体として街の中で非常に高い存在価値があったのは間違いありません。だからこそ政治と繋がることで、補助金という流れになっていたのは仕方がなかっただろうとも思います。
そしてほとんどの人は変われないので、補助金を取ることがいまだ価値となっているんだろうと思います。そもそも団体(組合)という特殊性もあり、補助金を取ることが最大の目標というのもわかります。
今の商店街組合の状況を見ると、補助金が無ければほとんどの組織は存在していないだろうし、アーケードさえなければ今からでも多くの組合は解散するだろうとも思っています。
じゃぁ、商店街組合が無くなってもいいのかということについてはどうかですね。 法人の形である必要はないんですが、 結局のところ、何かをしようとするならば箱は必要になるはずですし、それなら今の組合の形でいいじゃないかとも思います。
一人では何もできない。そして、何もやらなくなったら最終的には寂れていくだけです。寂れていい。商店街もなくなっていいという決断ができれば、組合を解散しちゃえば一番手っ取り早いのも事実だと思います。
ただ、組合を潰すという判断を適切なタイミングでできる人間はいないので、現状に至っているんだとも思っています。