アーケード1 稲荷商店街

アーケードの問題としていつも事例に上げているのが阪急上新庄駅にある稲荷商店街です。私が東淀川区に一時住んでいたということもあるので、なじみがあるというのが一つですが、商店街の未来がわかりやすいというのもあります。

4年ぶりぐらいに訪問してみました。

上新庄駅北改札口から徒歩1分の所にある駅前商店街なのですが、現在は完全にシャッター商店街となっています。(営業されている店舗もあるのですが、全体からするとやはり一部)

大阪のアーケード商店街の中でもかなり劣化とシャッター化が進んでいるので、よく勝手に事例として使っています。(申し訳ありません。)

上新庄駅自体は一日乗降客数が50,000人という大きい駅です。淡路駅と並んで東淀川区を代表する駅であり、南改札口付近は大手のチェーンが揃っています。大阪経済大学、北陽高校を始め若い人たちが多数住んでいるということもあり、消費力も比較的高い地域になっています。ラーメン店の激戦区でもあり、地価も上がっているなど、本来ならシャッターになるはずはないという環境です。

それでもシャッター商店街になっていて、アーケードも劣化しているという原因を探っていくのが、実は商店街の問題を解決していくために必要なものではないかと考えています。

基本的には立地は問題ないはずです。アーケードのないところであれば、近くに新規出店店舗は山ほどあります。アーケードの劣化によるイメージの悪さはありますが、実は台風でやられたことで、空が開け、イメージが良くなっています。(もちろんアーケードの劣化による落下物による事故が起きないかという恐れはありますが。)

具体的に商店街の方にお話を聞いたわけではないので想像に過ぎないのですが、商店街の組合を引っ張っていく人がいなくなってしまったことが原因ではないかと思います。

そして、昔儲けていたことから、安い値段で貸し出すことを行わず、今に至ったのではないかと推測しています。結局のところ賃貸については貸出できる建物があるかどうかが重要ですし。(老朽化・貸出意志)

久しぶりに稲荷商店街に訪問したところ、思っていたよりもいい環境になっていると思ったり、劣化したアーケードの不要性を示す事例にもなるかと改めて思ったりしました。

本当に商店街の問題を考えている人は一度訪問することがおすすめです。