商店街とPEST分析(その2:世帯人口)

世帯人口が商店街の衰退に影響していると考えているのですが、
その理由は必要となる能力が変わっていくということだと思います。特に生鮮3品と呼ばれるものに大きな影響があると考えています。

大家族であれば基本的には費用を削減の優先順位が高くなり、
コストを掛けない経営の、個人店舗が強かったと考えられます。
食料調達、調理、清掃などの負担も大きかったので、専業主婦の必要性も高かったため、結果として専業主婦が昼間に多数購入するという文化に合っていたことも一つだと思います。

核家族になると共働きも増え、加工の手間を省きたい人や量も必要となくなるために加工力が求められることとなります。一品の単価も下がっていくので、客数も必要になります。

単身世帯になれば、家庭内で料理をすることも減り、量も少なくなってきます。野菜は1/6玉、魚は切り身となり、加工の手間は増える一方で、単価は上がらず、客数は更に必要になります。高齢単身世帯が多い場合は更に顕著になってきます。こうなってくると個人店舗では成り立たなくなり、鮮魚店→八百屋→肉屋の順に閉店が進んでいくという流れが多くあります。

生鮮3品がないから商店街にお客様が来てくれないという話をよく聞きますが、世帯が小さくなっている中で、商売が通常では単独店は成り立たない、それならどうするのかということを考えて、対応していく必要があると考えています。